もしもの時のために見直したい「災害対策」

日本は災害大国です。思いつく災害を並べただけでも、東日本大震災、熊本地震、北陸豪雪、西日本豪雨、大阪地震、北海道地震、そして千葉の台風15号による被害、台風19号、20号の大規模災害も起こったばかりです。

 

こうして並べただけでも、地震、台風、豪雨、豪雪など様々な災害に見舞われているのです。防災の専門家によると、地震や台風などの自然災害は、これからも起きやすいといいます。
南海トラフ地震や首都直下型地震もいつ起きてもおかしくないと言われています。

 

政府も大規模災害の対応力を強めてはいますが、想定を超える緊急事態が次々に起きているため、対応が追い付いていかないのが現状です。

 

そんな中、企業も個人も防災について、もっと考える時期に来ているのではないでしょうか。

働いている社員の自宅が防災対策されていなければ、被災後に戦力にはなりません。

オフィスの防災だけではなく、自宅の防災についても考えていかなければならないのです。

  • 災害が起きる前の対策
  • 災害時の対策
  • 災害後の対策

災害が起きる前の対策

地震が発生した時、オフィスでも自宅でも死なない、怪我をしないための対策をしましょう。

様々なシーンを想定しておくことで、より的確な判断が行えるようになります。

 

緊急地震速報の活用

 

地震の際、身の安全を守るためには、地震が来るのを1秒でも早く認識し対応しなければなりません。地震が少しでも早く察知できれば、火元を消したり、窓から離れたりといった行動が可能になります。

緊急地震速報などを利用することで、適切な初動行為が可能となります。

 

緊急地震速報とは(気象庁より)

地震が発生すると、震源からは揺れが波となって地面を伝わっていきます(地震波)。地震波にはP波(Primary「最初の」の頭文字)とS波(Secondary「二番目の」の頭文字)があり、P波の方がS波より速く伝わる性質があります。一方、強い揺れによる被害をもたらすのは主に後から伝わってくるS波です。このため、地震波の伝わる速度の差を利用して、先に伝わるP波を検知した段階でS波が伝わってくる前に危険が迫っていることを知らせることが可能になります。

 

最大震度が5弱以上と予想される地震が観測された場合、震度4以上の揺れが予想される地域に発表されます。

震源地近くで揺れが発生する直下型の地震の場合には、緊急地震速報が間に合わない場合もあります。

スマートフォン・タブレット端末に緊急地震速報の受信機能がない場合は、緊急地震速報のアプリをインストールしておきましょう。


 

家具の転倒・落下・移動防止対策

 

建物の耐震補強や家具の転倒防止は、地震対策の中で重要なものです。

阪神淡路大震災では、死亡原因の8割は、建物の倒壊と家具の落下防止による圧死・窒息死だったと言われています。

また、東京消防庁によると、近年発生した地震でけがをした原因を調べると、約30~50%の人が、家具類の転倒・落下・移動によるものでした。

家具などがストーブなどに転倒・落下することで、火災が発生するなど二次的な被害も引き起こすことになります。

負傷、火災の発生、避難障害の発生を防ぐためには、家具類の転倒・落下・ 移動防止対策が非常に大切なのです。


 

<オフィスでの対策>

 

オフィスなどの職場における家具類の転倒・落下・移動防止策は、地震が発生した場合に、職場で働く人々の負傷を防ぐことに加え、大切なデータや書類などの経営資源を守り、事業継続を図るうえでも大切な対策となります。
 

また、オフィスにはパソコンなどのOA機器が多くあります。OA機器の転倒・落下防止の対策もしましょう。

 

オフィスの転倒対策

オフィスのレイアウト・転倒防止対策

 

・背の高い家具は単独で置かないようにしましょう。

・デスクまわりやオフィスの中央には、背の高い家具を置かないようにします。家具類はできるだけ人のいる場所と離しましょう。
また、なるべく背の低い家具を選択しましょう。

・安定の悪い家具は背合わせにして連結するなど工夫しましょう。

・壁面収納は壁・床に連結してください。

・2段重ねの家具は上下を連結してください。

・ローパーテーションは転倒しにくいよう「コの字型」「H型」のレイアウトにし、床に固定してください。

・避難路に物を置かないようにしましょう。

・壁に接していないテーブル等には、脚に滑り止めをしましょう。

・出入り口の近くにキャスター付きの家具を置かないようにしましょう。

・OA機器の落下防止対策をしましょう。

・ガラス窓の前に倒れやすい物を置かないようにしましょう。

・コピー機の転倒・移動防止対策を行いましょう。

・机の下に物を置かないようにしましょう。


 


 

<家庭での対策>

 

家具や家電製品の固定をすることは、地震対策では重要です。

また、家具の配置も非常に重要です。

 

家具のレイアウト
 

・避難の妨げとなる場所(出入口付近、廊下、階段等)には家具を置かないようにしましょう。

・寝室や幼児・高齢者がいる部屋にはなるべく家具を置かないようにしましょう。

・納戸やクローゼット、据え付け収納家具への集中収納により、努めて生活空間に家 具類を置かないようにしましょう。

・窓際には重量物や転倒・落下・移動しやすい物を置かないようにします。 (外に落下する危険があります)

・住居内で、なるべくものを置かない安全スペースを作っておき ましょう。

 

転倒防止対策

 

・家具をL型金具などで壁に直接ネジ固定する方法が最も効果が高い方法です。

・家具の上部と天井の間は、ポール式(つっぱり棒)などで固定しましょう。ストッパー式や粘着マット式を併用すると効果が高くなります。

・ポール式の(つっぱり棒)場合は、天井に下からの突き上げに耐える強度が必要です。強度がない場合は、当て板等で補強する必要があります。

・マット式やストッパー式の器具の単独使用は効果が小さいため、大きな家具 には適していません。

・テレビの転倒・落下・移動防止には、床、壁に固定されたテレビ台とテレビを直接固定するのが最も確実な方法ですが、難しい場合は粘着マットやストラップ式のもので対策しましょう。

・冷蔵庫の底には移動用のキャスターが付いているため、地震の揺れで大きく移動することがあります。必ず転倒・移動防止対策をしましょう。脚の部分のロックを行うとともに、冷蔵庫の背面上部のベルト取付け部分と壁とをベルトで連結すると、効果が高くなります。

・電子レンジは、電子レンジ本体を台または壁に固定するとともに、レンジ台を床または壁と固定しましょう。

※固定器具は正しい使い方(取付方法)があります。取り付け場所や取り付け方法によって「固定強度」が異なってくるので、注意しましょう。

 

家庭での転倒防止対策

 

備蓄

 

備蓄は、食料・飲料などももちろんですが、日用品や非常用トイレなども非常に重要です。

 

<オフィスでの備蓄>

 

大規模な災害が起きた場合、帰宅困難者が多く出ます。自宅までの距離が20km以上の人は帰宅困難と想定されています。東日本大震災の当日は、交通機能が停止し、首都圏全体で約515万人の帰宅困難者が発生しました(内閣府推計)。

 

首都直下地震帰宅困難者等対策協議会では、混乱防止のため、首都直下地震発生時には、社員を一定期間社内に待機させる「一斉帰宅抑制」を企業に推進しています。

また、社員各自は、待機後の徒歩帰宅に備え、簡易食料や運動靴、帰宅経路の確認等の準備を行っておくことも大切です。

 

・飲料水 3日分(1人1日3リットルが目安)

・非常食 3日分の食料として、ご飯(アルファ米など)、ビスケット、板チョコ、乾パンなど

・非常用トイレ 3日分(1人1日7回×21が目安)

・毛布やそれに類する保温シート

・トイレットペーパー、ティッシュペーパー

・敷物(ビニールシート等)

・携帯ラジオ

・懐中電灯

・乾電池

・救急医療薬品類

 

収納なども考えられた、オフィスの災害対策用のキットも数多く出されていますので、そちらを利用するのもいいでしょう。

キングジムやコクヨなどオフィスの専門のメーカーからも、オフィスでの収納なども考えられた災害対策用のセットも発売されています。

 

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    災害備蓄セットⅡ キングジム

    避難先での滞在を支援するセットです。(1日分)

    <セット内容>

    1. 保存水(500ml)… 2本

    2.ポケットティッシュ… 2個

    3.クッキー(3本入)… 1袋

    4.ご飯(スプーン付)… 2食

    5.非常用簡易トイレ(汚物収納袋十抗菌性凝固剤)… 5個

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    災害帰宅セットⅡ キングジム

    自宅までの帰宅を支援するセットです。

    <セット内容>

    1. 保存水(500ml)… 2本

    2. ホイッスル… 1個

    3. クッキー(3本入)… 1袋

    4. アルミポンチョ… 1枚

    5. 非常用簡易トイレ(汚物収納袋十抗菌性凝固剤)… 1個

    6. ナップサック… 1枚

    7. マスク… 1枚

    8. ポケットティッシュ… 1個

    9. 軍手… 1双

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    災害ヘルメットセット キングジム

    ヘルメットをはじめとした、身を守るアイテムを集めたセットです。

    <セット内容>

    1. ヘルメット(収納袋付)… 1個

    2. マスク… 1枚

    3. ホイッスル… 1個

    4. 軍手… 1双

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    非常用品セット<防災の達人>(帰宅支援Bタイプ) コクヨ

    共通内容:防災虎の巻、防災用ホイッスル「ツインウェーブ」、マスク、サブバッグ、伝言ラベル、救急用品、軍手、アルミブランケット、多目的ナイフ、レインコート、靴擦れ防止シート、ウェットティッシュ、ビニール袋

    Aタイプ:発電式ライト(ダイナモライト)

    Bタイプ:小型ラジオ、小型LEDライト、単4形アルカリ乾電池8本

    Cタイプ:多機能ラジオ、小型LEDライト、単4形アルカリ乾電池8本


 

<家庭での備蓄>

 

首都圏では、避難所の数が圧倒的に足りません。マンションなどの堅固な建物で、火災や倒壊などの被害がない場合は、自宅非難の可能性が非常に高くなります。
非常用持ち出し袋の用意だけではなくて、日ごろからの備蓄も非常に重要になってきます。

 

・飲料水 3日分(1人1日3リットルが目安)

・非常食 3日分の食料として、ご飯(アルファ米など)、ビスケット、板チョコ、乾パンなど

・非常用トイレ 3日分(1人1日7回×21が目安)

・トイレットペーパー、ティッシュペーパー

・マッチ、ろうそく、非常用ライト

・カセットコンロ、ボンベなど

・乾電池・充電器

・ポリ袋、ラップ、

・マスク、軍手、帽子

・ポリタンク

 

※ 大規模災害発生時には、「1週間分」の備蓄が望ましいとされています。

※ カセットコンロなどを用意しておけば、普通のお米や野菜なども調理できます。

家庭での備蓄

 

トイレ対策

 

大地震の後などは断水だけでなく、排水管が破断している可能性があるので、トイレの水は流さない方がいい。これが防災界の常識です。

これは、オフィスビル、マンションや共同住宅だけではなく、戸建てでも同じです。

排水管の安全が確認されるまでは、水を流してはいけません。

とはいっても、トイレを我慢することは非常に難しいです。平均、一日一人4回〜7回としても、3日で12回〜21回。一週間であれば28回〜49回になります。

非常用トイレは多めに準備することが大切でしょう。

 

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トイレ対策には、国土交通省で出しているこちらの冊子が参考になります。

http://www.mlit.go.jp/common/001180224.pdf

また、地震対策として「お風呂の水をいつも張っておく」のはやめましょう。

大地震の際にはためておいたお風呂の水があふれ、マンションなどでは下の階に浸水する被害の例もあります。

東日本大震災の時、お風呂が2階以上の方の場合、2階であっても、スロッシング現象によって、お風呂の水が地震であふれたという体験談もあります。

水量や、長周期地震動とスロッシングの周期の合致や地形により、結果は変わってきますが、水の確保として、風呂水をためるのはリスクがあるのです。

 

また、小さい子供のいる家庭では、不慮の事故のうち溺死・溺水が20%を占め、そのうち風呂場での事故が半数という状況で毎年推移しているため、省庁のHPでは、「小さい子どもがいる家庭では浴槽に水をためない」とはっきり明記されています。

 

次に、風呂に水をためない理由は、「お風呂にカビが生える」です。

風呂水は、一晩置くと、細菌数が数千倍に増えるという問題があります。

 

地震に備えてトイレを確保する場合は、お風呂の水を溜めておくのではなく、非常用トイレを備蓄しましょう。

 

 

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    災害トイレセット キングジム

    組立式簡易トイレ同梱で、断水時のトイレ問題を解決するセットです。

    <セット内容>

    1. 紙製便器… 1個

    2. アルミポンチョ… 1枚

    3. ポケットティッシュ… 2個

    4. 非常用簡易トイレ(汚物収納袋十抗菌性凝固剤)… 5個

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    袋式トイレ コクヨ

    袋のかけ忘れを防止し、トイレの衛生面に配慮した10枚重ねトイレ袋。

    水が使えない時、通常の便器にセットできる10枚重ねの便袋です。使用後は、1枚ずつ簡単にミシン目で切り離す方式を採用しており、使用者が便袋をかけ忘れることを防ぎます。取扱説明書ポスターが付いています。

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    トイレダスト回収バッグ・

    ダストキャリー コクヨ

    災害時、大量に発生するトイレゴミをまとめて保管する丈夫な袋です。

    バッグ1枚で約50回分のトイレゴミを入れて保管できます。

    一般的なゴミ袋の約8倍、0.25mmの厚みがあるので、臭いが漏れにくく破れにくくなっています。

    また、ダストキャリーには、使用時に臭い漏れを抑えるフタがついており、キャスター付きなので回収後の重くなった「し尿ゴミ」も運びやすくなっています。

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    簡易組立便座 コクヨ

    袋式の非常用トイレの使用が難しい和式トイレで使えます。
    コンパクトに収納 台座は折りたたんで箱に収納できるので備蓄スペースを削減します。
    水洗いできる 水や湿度に強いプラスチック製のため、水洗いが可能です。和式トイレの上に設置しても単体でも、非常用トイレ<防災の達人>をセットして使用できます。後方への転倒を予防する安定脚付きです。
    <セット内容>

    便座・台座・底板・安定脚
    材質/便座:PP、台座・底板・安定脚:PP(プラスチック段ボール)
    ※袋式トイレ・凝固剤などは含まれておりません。
    ※本商品は非常用トイレ〈防災の達人〉専用です。

災害時の対策

地震による災害は、どこで起きるか、自分がどこにいるかで大きく対策が異なってきます。さらに、発生した時間帯によっても、危険はそれぞれ変わります。

地震の揺れがおさまった後も、自宅内やオフィスに留まるか、外へ避難するか、その判断も重要です。

むやみに外へ避難すると、かえって危険や不便が増す可能性もあるので、状況に合わせた適切な判断が求められます。

 

 

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すぐに避難しなければならないケース

 

・津波や土砂災害が予想されるとき

・火災やガス漏れが発生したとき

・近隣で大火災が発生したとき

・家やビルが倒壊したり傾いたりしたとき

・自治体などから避難勧告・避難指示があったとき

 

安全のために避難するケース

 

・日常生活のためのライフラインが途絶えたとき

・玄関からの出入りが困難になったとき

・住戸内に安全な場所がないとき

・居住者のほとんどが避難して防犯面の不安を感じたとき

・余震で自宅内にいることが不安に感じたとき


 


 

地震が発生した時、いる場所によって対応も変わる

 

地震による災害は、どこで起きるか、自分がどこにいるかで大きく対策が異なってきます。さらに、発生した時間帯によっても、危険はそれぞれ変わります。

地震の揺れがおさまった後も、自宅内やオフィスに留まるか、外へ避難するか、その判断も重要です。

むやみに外へ避難すると、かえって危険や不便が増す可能性もあるので、状況に合わせた適切な判断が求められます。

 

<オフィスの中>

高層階:概ね10F以上

大地震が起きれば、高層ビルほど揺れは長く続きます。

高層階では、ほとんど身動きができないほどの激しい揺れに襲われる可能性があります。揺れの振幅が大きく、体が窓の外に放り出されることも考えられますので、できるだけ窓から離れ、固定された頑丈なものにしっかりとつかまってください。

オフィス家具類が転倒落下することに加え、コピー機や自動販売機のような重量物が大きく移動します。

また、高層ビルの窓ガラスは強化ガラスなので、揺れても割れないように作られていますが、ビル内にあるものが動いてぶつかった場合は割れる可能性があります。ガラスから離れ、建物の中心部寄りに避難しましょう。

 

・机やテーブルがあればその下に潜り込み、揺れが収まるのを待ちましょう

・火気や窓、背の高い棚や備品、機械装置のそばには近づかないようにしましょう

・「緊急地震速報」→ただちに作業・操作の手を止め、安全な姿勢をとりましょう

・揺れが次第に強くなる→頭を守り、外へ避難(落下・転倒物に注意)してください

※慌てて非常口などに駆け出すと危険です

 

中・低層階

オフィス家具類の転倒落下に注意してください。パソコンなどのOA機器も揺れで落下する可能性があります。

 

・机やテーブルがあればその下に潜り込み、揺れが収まるのを待ちましょう

・火気や窓、背の高い棚や備品、機械装置のそばには近づかない

・「緊急地震速報」→ただちに作業・操作の手を止め、安全な姿勢をとる

・揺れが次第に強くなる→頭を守り、外へ避難(落下・転倒物に注意)

 


 

<スーパーやデパートなどの商業施設の中>

・スタッフの案内に従って行動してください

・案内がない場合でも、慌てて非常口などに駆け出すと危険です

・頭を守るなどして、つり下がっている電気や掲示物のそばから離れましょう

 


 

<路上>

・ブロック塀や自動販売機、看板などの落下する危険性があるものから離れましょう

・頭を守るためにカバンなどを頭上にかざしてください

・速やかに広いスペースに避難。建物、電柱等には近寄らないようにしましょう


 


 

<車を運転している時>

・車を道路の左側に寄せて停車し、ラジオなどで情報を入手してください

・車から避難する場合は、車検証を持ち、鍵をつけたままにしてロックはしないでください

・スマートキーの場合はダッシュボードなど分かりやすい場所に置いておきましょう。

 


 

<列車など公共交通機関の中>

地震で緊急停止した列車は、安全が確認できるまでは運転を再開することができません。ほとんどの鉄道会社では、震度5弱以上を計測したエリアでは鉄道施設の被害状況を確認するため保守区員の歩行による設備点検を行う必要があります。

大規模な地震が発生した場合は、鉄道の運転再開に時間がかかるでしょう。

列車から降りて最寄りの駅まで徒歩で避難をすることもありますが、周辺の安全確認や応援の手配が完了してから乗務員の指示によって行われますので、自分の判断で勝手に列車の外に出てはいけません。

都市部などで、通勤ラッシュ時の満員電車の中や地下鉄の中で地震に遭遇する可能性も十分にあります。まずはパニックにならずに、落ち着いて行動しましょう。

普段から水や携帯食などを持ち歩くいておくと安心です。
 

 


 

<エレベーターの中>

エレベータの中で揺れを感じた場合、全ての階のボタンを押して、止まった階で降りてください。

最新のエレベーターは最寄り階で止まる仕様になっていますが、そうではない場合、揺れによる閉じ込めを防ぐことにつながります。

エレベーターに閉じ込められた場合は、非常用ボタンを押し助けを待ってください。

 


 

<自宅で>

頭を守り、大きな家具から離れ、テーブルや丈夫な机などの下に隠れてください。

火元の近くにいる場合は火を消してください。

揺れがおさまったら、痛むところはないか、出血はないかなど、まずは自身の状況を確認します。自身の無事が確認できたら、足元を確認します。

床にガラスや陶器の破片が散乱していたら、スリッパを履く、雑誌などで足場をつくるなど、移動の安全を確保してから行動を起こしましょう。

次に、家族や近所に声をかけ、安否を確認します。閉じ込められていたり、家具の下敷きになっていたりしたら、周囲と協力して救出し、ケガなどの応急手当てをします。

それから、災害の規模や被害状況などの情報を入手し、外部へ避難すべきかどうかを判断します。ただし、津波などの危険性が高い地域の場合は、直ちに避難行動を開始しましょう。

火元を確認し、火災が発生していたら、すぐに初期消火をします。また、火災が発生していなくても、電源プラグはすべてコンセントから外し、電気のブレーカーを落としましょう。

地震対策

 

お風呂の中

お風呂に入っている時に地震が来ることもあります。湯船の中だったり、体を洗っている最中、髪を洗っている時かもしれません。子供と一緒の場合もあります。まずは、身を守ることを最優先にして、揺れがおさまってから避難しましょう。
 

・閉じ込め防止のため、扉を開けましょう

・タイルや割れた鏡などの破片が降って来ることがあるため、お風呂の蓋や風呂桶などで体を守りましょう

・追い焚き運転などのスイッチは切りましょう

・床などの散乱物に気をつけて出ましょう

 

マンションなどのしっかりした建物の場合は、倒壊の危険も少ないため、服などを着る余裕があるかもしれません。倒壊の危険がある場合は、バスタオルなどを巻いて着替えを持って、逃げましょう。その際、足はスリッパや靴を履いてください。

 

トイレの中

トイレのドアの前に家具や荷物を置いている場合、それが倒れてドアが開かなくなることがあります。また、ドアが歪んで開かなくなることも。トイレの前には何も置かないことが一番ですが、揺れを感じたら閉じ込め防止のためにドアを開けましょう。

 

・閉じ込め防止のため、扉を開ける。

・排水管や下水管が破裂している可能性があるため、確認が取れるまでは水を流さないでください。

 

寝ている時

就寝中は、とっさに状況を判断して行動するのは困難です。慌てて動くとかえって危険ですので、布団の中でうつ伏せになり、枕や布団で頭部と体を保護して、揺れがおさまるのを待ちましょう。揺れがおさまったら、懐中電灯や灯りを点けて周りの状況を確認し、スリッパなどを履くようにしてください。

 

・枕や布団で頭部や身体を保護しましょう

・メガネ・靴(スリッパ)・懐中電灯・着替えなど、非常時にすぐ必要なものや非常持ち出し袋を寝室に置きましょう

 


 

自分が被害にあったときは

 

住戸内にひとりでいるときに家具の下敷きになったり、閉じ込められたりしたら、人が通る気配がしたときに声を出したり、近くのものを叩いたりして知らせましょう。

 

 

災害発生時の医療について

 

震災時には、多くの怪我人が出ると予測されます。

防災科学技術研究所と、災害時の拠点病院に指定されている日本医科大学の研究グループがまとめた報告によると、3人に1人は、治療を受けられないまま死亡する可能性があるということです。

 

京湾北部を震源とするマグニチュード7.3の地震が起きたと仮定し、東京都内の医療体制などをもとにシミュレーションしています。

それによりますと、けがの症状が比較的重い状態で、都内の医療機関に搬送されたり、訪れたりする被災者は、2万1000人余りにのぼります。

 

しかし、医療スタッフの不足などによって、およそ3人に1人にあたる6500人余りが、地震発生から8日間の間に、治療を受けられないまま死亡する可能性があるということです。

 

地域別では全体の85%が、東京23区の東部と東北部の医療機関に集中しています。

 

こうした医療機関では地震発生から数時間後には医療スタッフが足りなくなり、その状況は5日間以上続くということです。

 

一方、搬送後に治療を受けられた被災者の96%は助かる可能性が高いという結果になりました。

 

少しでも怪我人を防ぐためにも、家具の転倒防止やガラスの飛散防止対策を行いましょう。
 

災害後の対策

地震発生直後

 

怪我もなく、大きな揺れなどからも身を守ることができた場合、次にするべきことを考えましょう。

<家族の安否を確認する>

災害直後は電話もつながらず、家族の安否が分からない状態になります。あらかじめ家族で連絡方法を決めておきましょう。

・災害用伝言ダイヤルの「171」や「web171」

・携帯電話会社の災害用伝言板

・連絡が取れない場合の落ち合う避難場所を決めておきましょう

 


 

<オフィス内の様子や近所の人の様子を確認する>

自分の安全を確保して、オフィスの様子や隣近所の様子を確認しましょう。

・救助が必要な人がいる場合、周りの人間と協力して救助を心がけましょう。

・怪我人がいる場合、怪我の状態に合わせて応急処置をしましょう。

・周囲に声をかけてみんなで協力しましょう。

 


 

<火が出ている場合>

・初期段階なら消化器やバケツリレーで消しましょう。

・消化が不可能ならば屋外へ避難しましょう。

 


 

地震から数時間後

揺れが収まり、状況が確認できた場合、次の行動を考えましょう。

 

<帰宅・移動する場合>

帰宅・移動する場合、発生直後は危険を伴います。

外を移動する場合は、落下物などから身を守るためにヘルメットや軍手、粉塵対策のマスクが必要となります。

また、火災が発生していたり、建物が倒壊しているなどの危険地帯を避けて移動しなければなりませんので、情報を得る必要があります。

ラジオやスマホは重要な情報源となります。

 

車移動も出来なくなる可能性があります。

倒壊した建物や木などで、道路も危険な状態が予測される上に、避難する車で渋滞し、徒歩で移動する人々も溢れます。

停電によって信号機も街灯も消えます。

道路の陥没や橋の断裂に巻き込まれる可能性もあります。

 

東京や大阪などの都市では、大地震が発生した場合、一部の地区や道路が規制されます。東京都では、震度6弱以上の地震があった場合、環状7号線より内側の都心方面への車の進入が禁止となります。

また、首都高速、国道4号、国道17号、国道20号、国道246号、目白通り、外堀通りといった7路線は、消防や警察、自衛隊などの緊急自動車専用路の路線となるため、一般の車は通行禁止となります。

普段からオフィスから自宅へのルート、自宅から避難所へのルートを確認しておくのがいいでしょう。

公共の交通機関も止まりますので、被害地域からの移動も難しくなるのです。

 

徒歩で帰宅する場合

・徒歩帰宅が可能な距離の目安は10kmです。自宅までの安全なルートを確認しましょう。

・歩く時間帯は日中が基本です。夕方以降の出発や夜間の移動は危険が伴うため行わないようにしましょう。

・帰宅支援対象道路(主要幹線道路)を歩きましょう。

・必要な物資を持ち、同じ方向のメンバーごとにグループで帰宅しましょう。

・ルート上の被害状況や帰宅支援ステーションを確認しましょう。

・長袖のシャツや長ズボンで歩きやすい靴を履きましょう。

 

徒歩で帰宅する場合の持ち物

・飲料水

・食料

・タオル

・ホイッスル

・携帯電話・スマートフォン・予備バッテリー

・マスク

・手袋

・ラジオ

・地図

・簡易トイレ

・救急セット

・ウェットティッシュ

 


 

<オフィス避難する>
自宅までの距離が20km以上の人は帰宅困難と想定されています。
2013年に施行された『東京都帰宅困難者対策条例』条例では、「災害発生から3日間(72時間)の間、従業員を職場に留めておく」ことが求められています。

 

建物の安全が確認が取れた場合には、むやみに移動を開始せず自社の建物内で待機しましょう。帰宅を希望する人が殺到すると救助活動の妨げとなる恐れがあります。また、余震や混乱などの二次被害を避けることも重要です。

 

企業が行うべき努力義務は「防災対策」、「防災備蓄」、「安否確認体制」となります。

全従業員の3日分の水と食料、トイレを準備すると同時に、オフィスに留まった従業員が家族の安否を確認できるようにするのが望ましいです。

オフィスに留まるためには「衛生用品」も必須となります。トイレが使えなくなった時のための簡易トイレ、ウエットティッシュ、歯磨きシート、マスクも病気を防ぐためにも必要です。

また、寝泊まりするための毛布や床に敷くためのマットもあった方がよいでしょう。

自社に留まるための準備

・物資の配布スペースを設ける

・飲料水や食料、毛布などの配布を行う

・女性用やお客様用の専用スペースを確保し、アナウンスや展示物で周知する

・施錠のルールや解放区画を決定する

 


 

<避難所へ行く>

被災した場合「避難所に行く」と考えていらっしゃる方も多いかと思われます。
その場合、多くの被災者は学校の体育館や公民館、コミュニティセンターなど、市区町村が指定する避難所に避難します。

多くの人が集まりますので、場所を確保するのも困難となります。

また、都市部では人口が多いため、避難スペースは不足しています。自宅が倒壊しておらず、マンションなど倒壊の心配が少ない建物に住んでいる場合は、避難所には入れません。

また、避難所にはお年寄りや小さなお子様がいる家庭が優先的に入ることになります。
自宅が倒壊、津波、火災などで暮らせない場合、指定された避難所で他の大勢の避難者との共同生活をしなければなりません。

 

避難所の場所は?

指定避難所は住んでいる地域で決まっています。事前にチェックし、自宅から避難所までのルートを確認しておきましょう。

 

持っていくものは?

・貴重品はもとより、避難所で生活することを前提とした日用品や衣服、食料など。

・スマホのバッテリーや電池式の充電器を用意しておきましょう。

・津波や火災で持ち出せなかった場合は、とにかく避難所へ行きましょう。

 

避難所ではどう過ごすの?

・避難所は、自宅で生活できない人たちが共同で生活する場所です。避難者で役割分担をして、自分たちのことは自分たちでやりましょう。
 

妊婦や乳幼児、具合の悪い人は?

・妊娠中は免疫力が下がっており、感染症にかかりやすくなっています。また、乳幼児も免疫が未発達で、感染症にかかりやすいため、可能であれば、それぞれ別の部屋を用意して、一般の避難者と区別しましょう。

・具合の悪い人は、他の人たちに感染する可能性もあるため、できれば別の部屋を用意して、一般の避難者と区別しましょう。救護所がある場合は、そちらで診てもらいましょう。

・別のスペースを用意するのが難しい場合は、居住スペースに仕切りをつけるなどの工夫をしましょう。

 

赤ちゃんがいる

・紙おむつや肌着、ミルク、ベビーフードなど、日頃から使っているものを備えておきましょう。

・災害時には哺乳瓶の消毒などもままならなくなります。使い捨ての哺乳瓶や液体ミルクを備えておくのも良いでしょう。

 

介護を要する人は

・介護が必要な人は一般の避難所ではなく、福祉避難所へ避難することができます。ただし、福祉避難所は、災害時に必要に応じて開設する二次避難所となりますので、すぐに開設されるとは限りません。

・内閣府のガイドラインでは、「福祉避難所の対象は、高齢者、障害者、妊産婦、乳幼児、病弱者等避難所生活において何らかの特別な配慮を必要とする者とし、その家族まで 含めて差し支えない。」となっておりますが、各自治体ごとに取り組みが異なりますので、該当する方はあらかじめ自治体のホームページなどで確認しておくとよいでしょう。

 

ペットがいる

・ペット用の食料・ペットシーツ・水などを備蓄しておきましょう。

・普段から同行避難できる場所、預け先などを日頃から考えておきましょう。

・ペット用のキャリーバッグを用意しておきましょう。

・環境省のガイドラインでは、原則は「自助」、つまり災害時にペットの安全を確保するのは飼い主の責任となっており、避難が必要な状況になったら基本は「同行避難」することとしています。ただし、避難所でのペットの扱いは自治体や管理者の判断に委ねられており、ルールが定められていない所も多いようです。また、アレルギーなどの問題もあるため、ペットを避難所の室内に持ち込むのは難しいと考えていいでしょう。

 

清潔の保持

・水道が復旧するまで手洗いが難しいため、手指のアルコール消毒を徹底しましょう。

・歯磨きシートなどで口腔ケアをしましょう。

・入浴や洗髪の代わりにウェットティッシュや、水のいらないシャンプーなどで清潔を保ちましょう。

・髪の乱れや汚れの気になる方には帽子をおすすめします。

 

 

避難所での犯罪

 

災害時の拠り所である避難所ですが、犯罪も相当数発生しています。

物品の奪い合いや盗難、その他にもストレスが原因とみられるトラブルも報告されています。

 

また、女性にとって深刻な問題は、のぞき、強制わいせつ、強姦といった性犯罪の被害です。東日本大震災や熊本地震の際にも性被害が発生しています。

 

女性や子供は、防犯ブザーを携帯する、暗くなったら外出を控える、日中でもできるだけ複数で行動する、トイレに入る前には不審なところはないか確認する、死角になる場所は警戒する、貴重品は肌身離さずもつ、目立つ格好をしないなど、被害にあわない意識と行動を心がけましょう。


 

<在宅避難する>

 

自宅が無事だった場合、多少不自由でも在宅避難をお勧めします。まずは、余震に備え、安全に過ごせる部屋を決めましょう。

 

窓ガラスがわれてしまっている場合

残ったガラスを取り除いて、ダンボールやブルーシートなどを養生テープやガムテープなど粘着力の強いテープで貼りましょう。

 

トイレ

排水管に損傷があると汚水が逆流したり、どこかから漏れたりする可能性がありますので、トイレは使うのを避けましょう。

災害用トイレの備蓄がない場合は、大きめのゴミ袋を便器の中に敷き固定しましょう。その中に機密性の高いビニール袋を入れて用を足し、取り替えましょう。

 

食事

カセットコンロとガスを常備しておけば、ライフラインが止まった場合でも温かい食事を取ることが出来ます。

レトルト食品を温めたり、調理用の水を節約できるパッククッキングがお勧めです。

また、近くの避難所へ登録することで物資の支給を受けることが出来ます。

 

照明

LEDライトやランタンなどがあると安心ですが、電池が切れてしまったり、使えなかった場合は身近なもので照明を作ることも可能です。

・懐中電灯を水の入った透明のペットボトルの下から照らす。

・サラダ油とアルミホイル、ジャムなどの空き瓶、テッシュで作る灯り。

・ツナ缶でランプ。ツナ缶などに穴を開けてそこに紐を入れて火をつけます。火が消えた後のツナ缶は食べられます。

災害用品に関するご質問、資料のご請求等は、お電話またはお問合わせフォームよりお気軽にご連絡ください。