避難訓練を見直してみよう

2021/03/24
避難訓練を見直してみよう

このところ、比較的大きな地震が続いていますね。
20日にも宮城県で震度5強の地震があり、津波警報が発令されました。
気象庁でも今後一週間は5強程度の地震に注意という呼びかけをしています。
東京では震度3でしたが、いつものことと思って、揺れを感じても何もしなかった人も多いのではないでしょうか。

心理学では、人間は災害時でも正常性バイアスがかかると言われています。
正常性バイアスとは、日常の様々な出来事や情報などに過剰に反応せず、心の平安を保とうとする働きです。

ただし、一刻も早く行動を起こさなければいけない非常事態が起きた時でも、この正常性バイアスで認識してしまうと「自分は大丈夫」「まだ大丈夫」と思ってしまうというのです。

2011年の東日本大震災や2016年の熊本地震、2018年の西日本豪雨の際も、この正常性バイアスがかかったために避難行動に遅れが生じたと言われています。


助かった方々の話では、「津波はどうせ来ないだろうと思った」「ハザードマップでは浸水地域ではないし、大丈夫だと思った」「自分が被災者になるとは思わなかった」という声もあります。
災害があっても、なぜか自分の身に起こるとは思っていないのです。
だから、避難もしないし、行動もしないのです。
 

 

緊急時の行動には避難訓練が重要

 

緊急時に迅速に行動に移すためには、避難訓練が重要です。
企業では定期的に避難訓練が行われていますが、マンネリ化していることが多いのではないでしょうか。

従来の避難訓練ではシナリオがあり、担当ごとに役割が決められています。
放送が流れて、責任者によって避難指示が出されます。そして避難場所には担当者がそれぞれの資材を用意しています。
避難する側の従業員も、避難の際におしゃべりをしていたり、ただ列になって階段を降りていたりと、意識が薄いことが多いように感じます。

防災マニュアルやBCP(事業継続計画)、災害対策グッズを用意している企業は多いですが、従業員にその内容が浸透していないことも多くなっています。
従業員が内容を知らなければ、非常時に適切な行動を取ることは難しいでしょう。

非常時の連絡手段の一部として、安否確認システムがあります。
こういったシステムを導入していたとしても、いざ使おうと思った時に操作方法がわからなかったり、メールアドレスの更新などがされていないため、非常時にメールが届かないなどのトラブルが発生することもあります。

また、企業での防災訓練は従業員がそろっている時間帯に行われることが多いですが、災害はいつどこで起きるかわかりません。
通勤や帰宅途中、終業時間帯、夜間など、あらゆるシチュエーションでマニュアルを作ったり、訓練を行うことも必要です。
 

 

避難訓練を見直してみよう

 

ただ、自社だけで、そういった訓練を行うことは難しいと思われます。
防災士などの防災の専門家などに協力を依頼したり、地域の消防署の防災訓練や、防災関連施設などを活用してみるのもいいでしょう。


東京都では、江東区の無料防災体験施設「そなエリア東京」の「東京直下72hTOUR」がおすすめです。
72時間とは自力で生き残らなければならない目安の時間と言われています。
水・電気・ガスの復旧や物資などの支援体制が十分に整うまでは、3日間(72時間)が必要とされています。その間は水や食料などは備蓄などで凌がなくてはならないのです。

また、72時間は人命救助が優先されます。一般的に被災後の3日を過ぎると生存率が著しく低下すると言われています。
72時間の根拠は、阪神・淡路大震災の生存率のデータと、人間が水を飲まずに過ごせる限界の日数の2点からです。

そなエリア東京の「東京直下72hTOUR」は、マグニチュード7.3、最大震度7の首都直下地震の発生から避難までを体験し、タブレット端末を使ったクイズに答えながら生き抜く知恵を学ぶ防災体験学習ツアーなどを行うことができます。

また、東京都北区防災センターや東京消防庁 本所防災館では、地震の揺れの体験、初期消火や応急救護、火災の煙からの避難要領など、防災に関する知識や技術を学ぶことができます。

災害の体験をし、避難訓練を見直すことで、震災への備えの必要性や、現在の状態を確認することができます。
また、不足部分などを発見し、改善に役立つこともあるでしょう。

現在、首都直下型地震や南海トラフなどの大規模な地震が来ると言われています。
大規模な地震では、自社だけではなく地域との協力も欠かすことができません。
東京都の各自治体でも様々な防災訓練を実施しています。
こういった訓練を利用して、防災意識を高めることにより、いざという時の行動ができるようになるのです。